パンダは中国のものではない。

ホモ・サピエンス登場以来、人間は地球上ほぼすべての土地に進出し、社会ができて、国家ができて、ほかの国家との国境(ボーダーゲート)ができてきた。現在地球上で人間の国家に属さない土地は人間が住むには厳しすぎる南極しかない(北極の氷の地面が土地だと規定しなければ)。


でも考えてみてくれ。ある国家の国民や政府がこれは自分の土地だと主張する土地は、ほかの動物や植物にとっては、いや、それはおまえの土地じゃない。といわれる類のものだ。領土とは要するに、人間が勝手に設定し、所有したと集団妄想するものである。


よって、そこに住む動物や植物は別にその国家に属しているわけではなくて、たまたまそこに存在するものなのである。パンダなど特定の国にしか生息していない動物は決して中国のものではなく、国家成立後の人間の人間中心・至上主義による勝手な所有なのだ。


だから、どこかの国に生息する動物や植物は、その国家のものではなく、国家に属するものでもない。よって、地球上のどこにいる動物や植物やその他生物(非生物でさえ!ここでは長くなるので割愛する)は国家や国民によってその所有を主張されるべきものではなく、独占的に利用され搾取されるべきものではなく、ましてやパンダのように外交に利用されるべきものでもなく、自国の生物多様性として誇られるべきものでさえない。