美と醜

現代人は技術文明の最先端で美しいものを創りだそうとしてきた。例えば、巨大なビルだったり、橋だったり、スーパーモデルだったり、アイドルだったり、ファッションだったり。でも、美を産み出そうとすると、醜いものも同時に生み出すことは必然のように思われる。巨大な建築物を建てるのに必要な物資は自然破壊を通して供給されるし、綺麗な女の子の裏には、男たちの醜い性・権力競争が起こったりする。また、綺麗に着飾ろうとする女の子の思惑には、美しい自分を、他人に憧れさせて、上に立ち、優越感を得る、といった醜い感情があることは珍しくない。美と醜はコインの表裏であることを知り、より経済競争を激化させて、少しの美と大量の醜を生み出すのではなく、「過ぎる」ものは自重して、醜い・汚いものを生み出さないようにする方が良い。それに、美は必ずしも人間を幸せにするものではないが、醜さや汚さは確実に人間を不幸にするものであることを忘れてはいけない。